国宝「大浦天主堂」の美しい建物は、歴史文化都市・長崎のシンボルとなっています。一方で、その歩みは「信仰の自由」を獲得する苦難の歴史でもありました。わたしたちは、長崎、日本のキリスト教の歩みを紹介する「大浦天主堂キリシタン博物館」を開設し、苦難と喜びの歴史を学ぶとともに、明治以降に神学生がラテン語で授業を受けた「旧羅典神学校」、大司教らの執務室となった「旧長崎大司教館」の歴史的雰囲気も味わっていただければ幸いです。
2018年には大浦天主堂を含む「長崎・天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がユネスコの世界文化遺産に登録されました。
さあ、美しい教会に秘められたドラマを旅してみましょう。自由に満たされた現代のわたしたちにとって、自由の真の意味と意義を考える機会になることでしょう。ここで、あなたの人生において大切なものと出会うことができるように祈ります。
カトリック長崎大司教区
大司教 中村 倫明