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キリシタン博物館とは?

大司教ごあいさつArchbishop's Greetings

大司教ごあいさつ
ようこそ、大浦天主堂へ
国宝「大浦天主堂」の美しい建物は、歴史文化都市・長崎のシンボルとなっています。一方で、その歩みは「信仰の自由」を獲得する苦難の歴史でもありました。わたしたちは、長崎、日本のキリスト教の歩みを紹介する「大浦天主堂キリシタン博物館」を開設し、苦難と喜びの歴史を学ぶとともに、明治以降に神学生がラテン語で授業を受けた「旧羅典神学校」、大司教らの執務室となった「旧長崎大司教館」の歴史的雰囲気も味わっていただければ幸いです。
2018年には大浦天主堂を含む「長崎・天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がユネスコの世界文化遺産に登録されました。
さあ、美しい教会に秘められたドラマを旅してみましょう。自由に満たされた現代のわたしたちにとって、自由の真の意味と意義を考える機会になることでしょう。ここで、あなたの人生において大切なものと出会うことができるように祈ります。

カトリック長崎大司教区
大司教 中村 倫明

旧羅典神学校
国指定重要文化財
信徒発見後、司祭館の屋根裏に作られた隠し部屋で日本人神学生の育成が始まりました。1873年、キリシタン禁制の高札が撤去され信仰が黙認されるようになると、弾圧を逃れて国外へと渡っていた神学生たちが帰ってきます。1875年には「長崎公教神学校」が開設され、ド・ロ神父の設計によるこの校舎が建てられました。
当時は日本でもラテン語のミサが捧げられ、神学生たちの授業もラテン語が用いられていました。そのため、通称「羅典(ラテン)神学校」と呼ばれています。
ユニークな設計と、長崎における木骨レンガ造建築の例として、1972年に国の重要文化財に指定されました。
旧長崎大司教館
県指定有形文化財
神父の執務室・住居として、大浦天主堂よりも先に司祭館が建てられました。現在の建物は老朽化のため1915年に建て替えられた2代目となり、旧羅典神学校と同じくド・ロ神父による設計で、敷地の高低差を巧みに利用したレンガ造(一部木造)となっています。
1959年に長崎教区が「大司教区」へ昇格したことに伴い「大司教館」と呼ばれるようになりました。その後、長崎大司教区の中心機能が浦上へと移動したため「旧長崎大司教館」と呼称されています。
2011年に長崎県の有形文化財に指定されました。